16.政治・法律は利権の塊り

 古い商品、旧勢力は、権力に取り入り「利権化」して、法律などを盾に取り、新勢力、新商品の普及を妨害する。

 利権を求めての動きは数多く存在する。どう見ても獣医学科新設妨害条件でしかない「石破4条件」は、日本獣医師学会の政界工作であった。日本獣医師会から、複数の政治家に政治資金という名の「賄賂」が流れている。そんな代議士が「日本の発展のために総理大臣になって頑張ります」と言っても誰が信用するか。最近では鶏卵メーカーアキタや、中国系500.comの政界工作で逮捕、議員辞職が起きている。総務省接待問題の裏に電波利権がある。見返り期待せずに接待するバカがどこにいる。我々が見えているこれらは、氷山のほんの小さな一角であることは間違いない。

 デパートの商品配送業からスタートしたクロネコヤマトは、全国宅配網を完成させるまで、随分法令、省令などに悩まされ続けたのは有名な話である。例えば東京-大阪間の運送路を開設する為に、陸運局に許可申請しても「既存の業者との過度な競争となる」とかのもっともらしい理屈でなかなか許可が下りなかった。また最近は郵政民営化に伴い、郵便事業への参入を目指したが、郵便法などの問題(親書と荷物を同梱してはいけない等)やユニバーサルサービス(全国一律料金)などで、果たせずにいる。

 古い商品を販売する業界は、天下りなどを含めて政治権力などに取り入り、「業界の健全な維持・発展のために」「高い品質を維持する為に」「過度な競争を抑制して、事業者を保護するために」などの名目で、様々な法律、省令、JIS基準を作り、新規参入、新商品の普及を妨害する。当然である。一旦出来た金儲けの手段は、どんなにしても守りたい。新規参入などは絶対阻止したい。農地法(農民しか農地を取得できない)、酒税法(新規酒屋開店を阻害)、道路交通法(自動運転を認めない)などで、新規参入を阻止する。

 利権は、どんどん廃止すれば良いのである。例えば加計学園で話題となった獣医学部新設は、一定のレベル確保を条件に、好きなだけ自由に作らせれば良いのである。競争の結果、良好な教育を実施して、優秀な獣医師を送り出しているところが生き残り、獣医師教育も良くなることになる。負けたら、転廃業か、再チャレンジかどちらかである。そのようにして時代は進んできた。これは全ての業界でそうである。コメ生産農家では「食料安全保障」の名のもとに様々な補助金政策が長年に渡って続けられてきた。手厚い保護を与え続けると、結局、激烈な競争を展開している他業界との格差が生じ、最終的に没落することになる。減反(コメを生産しない)を行うと、お金がもらえるのである。商品を生み育てて働く気持ちにはなれないし、将来性が無い為に後継者もいなくなり、結局消滅の道を歩むことになる。そんな政治を進めた政治家、官僚は全くバカである。今更のように会社機構の農業進出、コメの自由化などを進めている。その結果、最近はご飯が随分美味しくなった。販売されている自由化米のうち、最も高い銘柄米ばかりを購入しているのは自分だけではないだろう。

 売れなくなると、必ず恥も外聞もなく政治に保護を求める。「業界の健全な発展の為に」「労働者の生活を守る為に」「弱小事業者の人権を守れ」、そして最後に「馬車に対する愛は無いのか」と叫ぶ。売れなくなったら存在理由が無くなる社会である。特に愛は無い。傷口を深くしない為に、早く撤退し転進を図ったほうが良い。

 新たな利権も続々と誕生している。コロナ禍で露になった医者利権や温暖化利権、環境利権など様々である。国民が常に関心を持って、本来的には政治の変革に向かわなければならない。

 野党に注文したい。政治、権力、官庁、法律は古い商品、古い業界の利権の塊である。その多くは、なかなか根強い構造となっており、発展の阻害要因となっている。日本の発展の為に、社会の健全な発展のために、その利権を確実に引きはがすことが必要である。君たちの奮励努力が必要である。でも・・・代議士利権、野党利権にドップリ漬かっている野党に注文しても無理かも知れない。

 あの2008年、利権にまみれた自民党よ、大反省しろ、と悪夢のような民主党を選んで本当に心の底から大反省した。選択の自由が無いこの政治構造こそ、政治利権かも知れない。


Report 1 人類と創造力そして未来


目次(ClickJump)
1  はじめに
2  現生人類を特徴つける認知革命
3  認知革命はいかにして起きたか
4  農業革命とお金の発明
5  お金は世界に広がっていった
6  お金が経済を発展させてきた
7  激しい商品開発競争
8  全産業で商品開発競争激化
9  革新的大発明が社会を大変革
10  商品で会社、個人が評価
11  国は経済的合理性で評価
12  社会構造は商品開発力で評価
13  韓国社会(おまけ)
14  お金儲けは時に暴走する
15  経済的合理性と人道の矛盾
16  政治・法律は利権の塊
17  民主的統制で暴走を抑える
18  科学的な政治が必要
19  商品開発の様々なあり方
20  未来が始まっている
21  次の20年の激変
22  輝かしい未来へ
 
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◆ ホームページ発行人 林 信之
    岐阜県多治見市在住
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◆ 版権者   林 信之